インタビュー Vol.85
 

世界を目標に羽ばたくミュージカル界の若き新星

竹内將人

 

 

 

初舞台は何歳で作品はなんという舞台ですか

プロとしては、小学三年生の時「細雪」at 博多座です。所属していた劇団ひまわりの定期公演では3歳で初舞台を踏みました。
 

なにがきっかけでミュージカル俳優を志したのですか

中学一年生で『ライオンキング』のヤングシンバを演じた時に「これだ!」と思いました。
 

東京芸術大学ご卒業ですが、芸大を目指されたきっかけは

福岡県出身のミュージカルスター井上芳雄さんが卒業されていたこと、劇団四季の俳優さんにも芸大出身の方が多いこと、父に日本一の大学を目指せと言われたことです。

 

  

芸大時代に演じられた、想い出に残る作品はございますか

音楽劇『星の王子様』です。自分でプロデュース&演出&主演をしました。
 

帝劇の「『レ・ミゼラブル』のどじまん・思い出じまん大会」に参加されたのですね。その時に歌った楽曲は?

ジャベールの「星よ」を歌わせて頂きました。 

 
 
『レ・ミゼラブル』のどじまん・思い出じまん大会(2015)より
写真提供:東宝演劇部
 

それから、ニューヨークへと旅立たれたのですね。そして、英国王立音楽院へと、華麗なる学歴と実績を積み重ねていらして、どの時代が一番想い出深い濃いお時間でしたか?

間違いなく王立音楽院時代です。たくさん悩み、苦しみ、その何倍も楽しみました。 

王立音楽院ショーケースで「Lucky To Be Me」(『On The Town』)を歌唱
写真提供:竹内將人

 

海外での生活を満喫していらしたと思いますが、ミュージカルを観劇に行かれる頻度というのは

ニューヨークにいた時は2日に1作品のペースで観劇していました。ロンドンでは大学が忙しかったので2週間に1度くらいでしょうか。
  

いまYouTubeにアップされているリモートでの『アナスタシア』より「In a crowd of thousands」のデュエット、素晴らしいですね!

ありがとうございます。最高の友人と歌わせて頂きました。

「In a crowd of thousands」(『アナスタシア』より)
リリー・カーホアス、竹内將人、ルーク・ホルマン 字幕付き

  

あと英語原曲解説もとても分かりやすく発音がネイティヴで、楽しく学習できてあらゆる竹内さんの才能がフル稼働ですね!!素晴らしいチャンネルです。ちなみに夢を見る時は日本語?それとも英語?

両方あります。海外生活を思い出す夢なんかでは英語ですね。
 

ミュージカルというと基本、歌とセリフと踊りですが、セリフが全編歌の『Les Misérables』は全編楽曲です。「民衆の歌」は毎回感動的ですが、特にどの曲がお好きですか?

旋律が好きなのは「On my own」の前奏、一番興奮するのは「Paris/Look down」、観劇してよかったと思えるのは「Valjean’s confession」です。マニアックですいません(笑)

 

 

レミゼ、エリザベート、モーツァルト、ミス・サイゴンなどなかなかチケットが取れない人気作品ですが、今後出演してみたい作品は?また演じてみたい役柄はございますか?

『エリザベート』のフランツとルキーニ、『ミス・サイゴン』のエンジニアです!
 

語学が堪能の竹内さんですが、目指すはやはり世界ですか?

はい! 世界進出目指しています。

 
竹内將人 タケウチ マサト ショーリール 2018-2019 ミュージカル
@Royal Academy of Music

 

もし、ブロードウェイとウエストエンドの両方から同時期にお仕事のオファーがきたら、どちらを優先しますか?(笑)

作品によります(笑)
 

内外で、目標とする俳優さんはいらっしゃいますか。またその俳優さんのどんなところに惹かれますか?

石川禅さんと井上芳雄さんです。石川禅さんは、なんといっても大好きな声で、男らしいバリトンボイスなのに高音まで伸びやかで痺れます。そして、あの表現力!素敵な声を優先させる時と、演技で声帯をより使い演技を優先させる時の声の使い分けが本当に匠で、いつかこうなりたいといつも思っています。
井上芳雄さんは、なんといってもあのスター性!そして、容姿から実力まで全てのバランスが綺麗に整っていて安定したパフォーマンス力を見習わなければと思っています。あと何と言っても、同じ福岡出身!同じ藝大出身!実は幼稚園も同じなのです(笑)
 

舞台に立つまえに心がけているルーティンはありますか?役に入る時のスイッチの切り替えはどんな瞬間ですか?

ルーティンはありません。切り替えも特に決めておらず、ほとんどが舞台に出る直前かと。
 

今回は J-popにもチャレンジしていただくのですが、普段カラオケなどには行かれますか。必ず歌う曲はありますか?

行きます。オレンジレンジの曲は必ず歌います。「花」や「キズナ」などです!
 

津軽三味線をやっていらっしゃるそうですね。上達はその後いかがですか。どのくらいの頻度で練習されていたのですか?

一曲弾けるようになりました!レッスンは月一で、3日に一度くらいは練習しています。あまり多くはないですが、着々と! 

 

 

まだまだお若いので未来の挑戦は果てしなく続くと思いますが、竹内さんにとってミュージカルとはどんな存在ですか?

演劇自体が、物心ついた時から側にあるもので自分を一番開放してくれる存在でした。いつの間にか、演劇を中心に物事を考えるようになり、生活の中心になり、離れられなくなりました。
ミュージカルは僕の人生であり、命です。
 

今回マリウスの配役の決定を聞いた瞬間はどんな気持ちでしたか

まさに、This is the moment という感じでした。この3年間、マリウスを目標に全ての計画を立てて懸けてきたので、ついに!きた!という感覚でした。嬉しすぎて、マネージャーから電話もらった時は、冷静だけれど、涙が溢れ出るという不思議な体験をしました。

 

 

発声練習で気をつけていることは

いい声を出そうと張り切らないようにすることですね。
 

今回の《LOVE SONG COVERS the WORLD 2020》の出演者で、これまでに共演したことのあるキャストさんはいらっしゃいますか?

皆さん、初めてなので楽しみです!
 

今後の目標を教えてください

進み続けることです。
 

竹内さんにとっての究極のLOVE SONGとは?

「Perfect」by Ed Sheeran です。
 

最後に、ファンの皆様にメッセージをお願いします

たくさんの愛を音楽にのせてお届けしたいと思います!劇場でお待ちしております! 
 
 

竹内さんの舞台を初めて観劇させていただいたのは2016年、東京藝術大学4年生の時に宮沢賢治エトセトラ『銀河鉄道の夜』というミュージカル作品でした。歌唱力抜群で爽やかな笑顔がとても可愛いという印象でした。卒業後はすぐに留学されるとお聞きしていたので、海外でのご様子はフェイスブックなどで拝見しており、精力的に活動されている姿をみて、帰国後を楽しみにしておりましたところ、なんとなんと2021年5月からの『Les Misérables』のマリウス役でついに帝国劇場の舞台に立つではありませんか!!もうビックリというか、素晴らしい快進撃にやはり竹内さんは “もってるな” と直感しました。語学も堪能なのでもしかして、海外からの演出家の通訳もできるかも!!なんて勝手な妄想を抱いておりますが…。
3歳で劇団ひまわりに入り、福岡の博多座という大劇場で子役としてデビューを果たし、ミュージカル俳優になるための研鑽を重ねてきて、ミュージカルの本場ニューヨーク~ロンドンと世界のど真ん中のエキスをたっぷりと体感してきた竹内さんは26歳!これからの日本のミュージカル界にどんなミラクルをおこしてくださるのか、その覚悟は2021年 帝劇の舞台で!!
その前に、1月10日の《LOVE SONG COVERS the WORLD 2020》では竹内さんは全員初共演とのこと、ぜひ応援よろしくお願いいたします。


今回の《LOVE SONG COVERS the WORLD 2020》は再延期開催となり、準備しては中止、準備しては中止の繰り返しで、キャストの皆様をはじめ、公演を心待ちにしてくださっていた大勢のファンの皆様や全ての関係者様にも本当にご心配をおかけしたことを深くお詫び申し上げますと共に、やっとここまで辿り着けたという心境です。いままだ予断を許さない状況ではございますが、世界のLOVE SONGで、皆様に幸せをお届けできるよう準備しております。会場までお越しになられない方は、後日オンラインでもご鑑賞いただけますので、どうぞお楽しみにしていてください。


インタビュアー:佐藤美枝子 
許可なく転載・引用することを堅くお断りします。

竹内將人

福岡県出身。東京藝術大学 声楽科卒業。イギリス王立音楽院ミュージカル科修士課程修了。
幼少期は劇団ひまわりに所属し、2006年、劇団四季『ライオンキング』(キャナルシティ)ではヤングシンバを務めた。藝大在学中『レ・ミゼラブルのど自慢大会』(帝国劇場)にて読売新聞社賞受賞。NHKアニメ『クラシカロイド』の劇中歌「皇帝の美学」では布袋寅泰と共演。2015年、ヤフオクドームで行われたセ・パ交流戦(巨人戦)開会式にて国家独唱。2019年11月、ロンドンのDrayton Arms TheatreにてNeil Andrew作、Anna Barry演出の新作2人芝居『Misao & Eitaro』ではウエンツ瑛士と共演し好評を博す。2020年、日本初演のブロードウェイ・ミュージカル『アナスタシア』にイポリトフ伯爵役で出演。2021年5月、帝国劇場ミュージカル『レ・ミゼラブル』マリウス役にて出演予定。

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