インタビュー Vol.77
 

ビッグバンドフェスに新風を巻き起こす実力派アーティスト到来!!

川島ケイジ|LEN

 

お互いに初めて会った時の第一印象は。

川島:
透明感のある爽やかなひとだな〜という印象ですが、ズバ抜けた歌唱力でビックリしました。僕は今までひとの歌を聞いてそんなに上手いな〜と感じることがなかったので、LENくんの歌を聞いて、あ〜こういうひとがいたんだと、正直な気持ち、衝撃を受けました。レンジも凄いし、僕は割とファルセットを使って高音を出すのですが、LENくんのロングトーンも、あれだけ出せたら気持ちいいだろうな〜と思いました。
僕自身、ひとのコンサートを見たいと思うこともあまりないでのすが、LENくんの歌は聞いてみたいと思い、1月のニューイヤーコンサートにはこっそりと聴きにいきました。でもあとでLENくんに見つかってしまいましたが(笑)
凄く刺激を受けたので、僕も負けていられないという気持ちにさせられましたね。
 

  
LEN:
僕も川島さんはオーラが凄いので、客席にいるのを見つけてビックリしました!!(笑)
僕が音楽をはじめた頃に目標にした声がハスキーボイスで、例えばマイケル・ボルトンに憧れてハマっていた時期があり、その声に近くなれるように凄く努力したので、川島さんの声を初めて聞いた時に、あ!!カッコいい!!と思いました。 
 

 

昨年12月のLOVE SONG COVERS with Stringsの時に初めて共演していただいたのですが、お互いの歌を初めて聞いたのはリハーサルの時ですか。

川島:
それもそうですが、会うまでにYouTubeで沢山聞いていました。
 
LEN:
僕もYouTubeで沢山聞いていました。川島さんのタンバリンも凄くて驚きました。
 
川島:
最近ステージでタンバリンは余り演奏しなくなりました。タンバリンの印象が余りにも強すぎるみたいなので、歌をもっと聞いて欲しいですね(笑)
 

お二人ともシンガーソングライターとしてご活躍されていますが、楽曲を作ることの楽しみと共に、なかなか生まれてこない苦悩なども時には伴うと思います。それぞれの思いを聞かせてください。

川島:
僕は今スランプ真っ最中です。僕の楽曲は絶対に曲先行なので、ギターでポロポロ弾きながら、ひたすら曲が降りてくるのを待つのみです。
LENくんのコンサートで、一週間前にできたという曲を披露してくれていましたが、メチャクチャいい曲だったので、またそこからも刺激を貰って、僕もいい曲を作ろうという気持ちになっています。
 

川島さんは最近ピアノもやっているのですか。

川島:
いや、たまたま撮影の時に触っていたら、楽しくて、今度LENくんに教えてもらおうかな(笑)
 
LEN:僕で良ければ、教えちゃいますよ(笑)じゃ、僕は川島さんにギターを教わろうかな(笑)僕が曲を作るのは、瞬間、瞬間に出てくるメロディーや歌詞があるので、そこから楽曲が湧いてくる感じですね。
最近はオペラも好きで勉強しているので、自分で歌うオペラを想像しながら、曲を作っています。韓国の音楽は特徴があるので、同じバラードでも韓国の歌は何かインパクトがないとだめな印象があるし、日本のバラードは歌詞の印象など違うので、それが日本の音楽になれたらどんな感じになるのかを悩みながら勉強しています。
 
川島:
LENくんの日本語の歌詞が綺麗で、スっ〜と入ってくる。
 
LEN:
最初は『ツ』の発音がいちばん気になったのです。今は『ザ』とか『ジャ』とかが難しいですね。『おはようございます』が『おはようごジャいます』になっちゃうんです(笑)
韓国ではそんな発音がないんです。みんな『ジャ』になっちゃうので、ミュージカルに出演した時によく注意されました。日本語は難しいです。
 

 

川島さんはギターの弾き語り、LENくんはピアノの弾き語りですが、ステージで披露するのに1曲を完成させるまで、どのくらい歌い込みますか。

川島:
作りながら歌っていくので、完成した時には人前で歌える状況になっていますね。でも大体一ヶ月くらいですね。
 
LEN:一人で作る時とみんなの意見を聞いて作るのは違いますね。一人の時は自分だけの捉え方になってしまうので、日本のスタッフさんに、歌詞の意味や発音も、これはどうですか?とかみんなの意見を聞くことも楽しいです。
 
川島:
僕の場合は自分に自信を持って完成したものを聞いてもらうので、スタッフさんにあまり意見を求めたりはしないほうですね。でも意見やアドバイスがあれば、それは謙虚に聞き入れますが。
 

 

LENくんはピアノを何歳から始めましたか。

LEN:
クラシックは幼稚園の時から始めましたが、練習が同じことの繰り返しで全然面白くなかったですね。でも中学生の頃に、スティービー・ワンダーさんの『レイトリー』を聞いた時にこれは面白いなと思い、コードが簡単なので半年間そればかり練習していました。
 

川島さんはギターを何歳から始めましたか。

川島:
中学2年生です。兄が弾いていたギターを拝借して弾いていました。僕はコピーは一切やらずに、コードを並べて、メロディーを載せたりしながら最初から曲作りをして、歌詞も書いて、この曲はどのドラマの主題歌になったとか空想しながら、ライナーノートも自分で作って遊んでいました。
 
LEN:
それは凄いですね!!
 

もし、5曲だけのミニアルバムを作るとしたら、カバーとオリジナルをミックスして、どの曲をセレクトしますか。

川島:
僕は自分のオリジナルを早く出したいなという気持ちがあるので、『allure』、『snow dance』、『記憶』、『今人』など。『スパイダー』は洋楽っぽくカッコ良くアレンジを変えて出したいですね。
 
LEN:
僕は韓国から来ているので、韓国の歌を日本のファンの人たちに伝えたいのと、あとは日本の歌を韓国語に訳して歌いたいという気持ちですね。どの曲が良いかは、いまは選べないですね。
 

LENくんが敬愛している、さだまさしさんの『奇跡 〜大きな愛のように〜』はアルバムには入っていないですね。

LEN:
さださんの歌は世界の平和や家族愛など、世界観が素晴らしく存在が大きすぎて、選ぶのに迷ってしまいますね。以前、僕のライブでは半分くらいが、さださんのセットリストで、オリジナルのほうが少ないこともありました(笑)
今後は、日本の素晴らしい歌を韓国のひとにも伝えたいという気持ちもあります。
 

 

この曲は一生歌い続けていこうと思う歌を1曲だけ選ぶとしたらどの曲ですか。 

川島:
最近あまりライブでは歌っていないですが、年齢をおうごとにメッセージとして一生を賭けて届けていきたい『今人』ですね。
 
LEN:
Coverだとアーティストとして歌い続けたい、さだまさしさんの『あなたへ』ですね。♪〜私には歌しかない〜♪〜という歌詞そのものが歌手としての自分自信の気持ちです。それで、ちょっと思ったのは、この歌を川島ケイジさんが歌ったらどんな感じかなと。ぜひ、聞いてみたいですね。
 
川島:
あ〜!!僕も練習します。
実は、LENくんからいつか一緒に歌いませんかと言っていただいた曲があります。徳永英明と玉置浩二バージョンの『行かないで』です。僕とLENくんの声の質感が全然違うので、声が重なると面白いと思います。絶対にいつか一緒に実現したいですね。
 

 

ステージ衣装も素敵なお二人ですが、毎回どんなことに心がけていますか。

川島:
僕はコシノジュンコさんが衣装提供してくださっているので、多分、ビッグバンドフェスティバルもコシノ衣装で歌おうと思っています。
 
LEN:
川島さんは何を着てもカッコいいですね!僕の衣装はスタイリストさんと相談しながら決めています。最近はダイエット中なので、衣装に合うボディになるよう頑張っています(笑)
 

2020年は東京オリンピック・パラリンピックの年ですが、今年、新たに挑戦してみたいことはなんですか。

川島:
ピアノに挑戦してみたいですね。1曲ライブで披露できるように頑張りたいですね。
 
LEN:
僕はオペラもそうですが、色々な音楽ジャンルに挑戦してみたいです。ピアノももっと練習してうまくなりたいです。
 

ビッグバンドの通常の編成はピアノ、ベース、ドラム、ギターの4リズム、サックス5人、トロンボーン4人、トランペット4人の合計17人編成になります。川島さんは今回、ビッグバンドとの共演ですが、意気込みはいかがでしょうか。

川島:
3年ぶりのビッグバンドとの共演になりますので、しっかりと歌い込んで新鮮な気持ちで挑戦したいですね。
 

 

そして、ビッグバンドフェス22年めの開催にして初めて、『レコメンド・アーティスト』として、LENくんをこのステージでご紹介させていただくのですが、しかもピアノソロでのご感想はいかがですか。

LEN:
ビッグバンドとビッグバンドの間に挟まれて(笑)このフェスティバルを楽しみながら歌わせていただこうと思います。
 

お二人とも唯一無二の魅力を放ち、音楽的フィールドの違う川島さんとLENくんですが、もしかして、今後お二人の共演はありえますか?

川島:
いや〜 ぜひ共演したいですね!!刺激が凄いですね!!!!
 
LEN:
僕も川島さんと一緒に歌いたいです!!!!
 

ビッグバンドフェスティバルに来てくださるファンの皆様にメッセージをお願いします。

川島:
ビッグバンドで歌わせていただく機会は中々ないのでとても楽しみです。
 
LEN:
LENというアーティストを見て貰いたいので、選曲もしっかりと準備して歌いたいです。そして僕自身ビッグバンドが大好きなので、参加できることが心から嬉しいです!!
 

 

シンガーソングライターとしてご活躍されている、川島ケイジさんとLENくんの普段の楽曲からビッグバンドとの共演は想像がつかないと思いますが、常にチャレンジ精神旺盛な川島ケイジさんはどんな直球でも変化球でも間違いなく受け止めてくれる実力派アーティストです。今回は日本最強ミュージシャンとどんなパフォーマンスを魅せてくださるのか、一夜限りの共演です。ぜひお見逃しなく!!!
そして、LENくんをこのステージにどうしてもお披露目したく、レコメンド・アーティストとしてご紹介させていただきます。今回は特別出演ということで、ビッグバンドとの共演ではなくピアノの弾き語りですが、LENくんご自身がもうビッグバンドのサウンドを叩き出すようなとんでもない歌手です!!!お二人がジャズ・ビッグバンドというアウェーなステージで歌うことも今後ないと思いますので、ぜひファンの皆様のご支援をいただければと願っております。とにかく騙されたと思って来てください。カッコイイステージになります。ご期待ください!! 

 
インタビュアー:佐藤美枝子 
カメラマン:Ami Hirabayashi
許可なく転載・引用することを堅くお断りします。

川島ケイジ

和歌山県出身のシンガーソングライター。関西を拠点にロックバンドのボーカルとして活動したのち、単身東京に進出。敬愛する大先輩Chage氏との運命的な出会いにより、同氏のイベントや全国ツアーにゲスト参加するなどの引き立てを受けて活躍の場を拡げる。その後、日本にロックを根付かせた元祖洋楽ディレクターで、BOØWYや長渕剛をはじめ、数多くの日本人アーティストを世に送り出した元ユニバーサルミュージックCEO/日本レコード協会会長の故・石坂敬ー氏の目にとまり、2016年8月にミニアルバム『KEIJI』で遅咲きのメジャーデビューを果たす。同アルバムでは存在感のあるオリジナル2曲に加え、「Woman 〜“Wの悲劇”より」「夏の終りのハーモニー」「バン・バン・バン」のカバーを収録。「夏の終りのハーモニー」ではChage氏とのデュエットで話題を集めた。2019年『KEIJIHOLIC』をリリース。最近は中国からのオファーも増え、今後はアジア全域を視野に入れた幅広い活躍が期待されると同時に、メロディアスで優しい旋律のオリジナルもさることながら、古き良き日本の楽曲をしっかり歌い継げるシンガーとしても益々の期待を寄せられている。
 

LEN(レン)

NHKで放送された大ヒット韓国ドラマ「シークレットガーデン」の挿入歌がきっかけでピアノ弾き語りアーティストとして来日。KBSが開催する大規模音楽コンテスト番組にも挑戦。視聴者参加型の投票の結果、見事優勝を果たす。アーティスト活動以外にもミュージカル「パルレ」に出演し活躍の場を広げる。日本を拠点に活動しているLENがそこで出会う1970〜80年代の日本の音楽が持つ世界観に深い感銘を受ける。尊敬する「さだまさし」さんの名曲「防人の詩」のカヴァーおよびオリジナル曲を含むアルバムを発表。6,000曲のレパートリーを持ち、優しい歌声と力強いロングトーン、そして会場と一体になってLENが独自に創り出すハーモニーが音楽の特徴となっている。音楽活動の拠点を日本に移して3年になる。