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インタビュー Vol.28
Happyオーラを身にまとう永遠のアイドル♥
森口博子

●30年も芸能界で活躍されておきながら、博子ちゃんの謙虚さというのも半端じゃないと思うのです。

そんなことないですよ~。必要として繋がってくれているファンの方や、私の知らない所でも力を貸して下さっているスタッフの皆さん、家族、友人、沢山の支えがあってこその30周年、感謝の気持ちで一杯です。先輩方を観ていると長くやってらっしゃる方って、やっぱり基本的なことを忘れなかったり、気遣い、感謝というのが凄く深いんですよね。だから先輩達ってこんなに長く歌声を届けられる表現者でいられるのだなと。先輩の背中を見ていると、私なんてまだあまちゃんなんですよね(笑)。

●たとえばどなたですか?

そうですねー、例えば日野皓正さんもそうですし、加山雄三さんもそうですね。加山さんは歌声が70代とは思えない!声量もあってふくよかで、包み込まれます!日野さんはリハーサルの時から手を抜かない。当たりまえですけど、本番のようなテンションでずーと演奏してて、ついていけていないメンバーがいたら喝を入れたり。私にもついて来なさいよという空気をリハーサルからガンガン出してくださる。心地よい緊張感があって、一音入魂ってこういうことなんだって。

●女性では?

女性だったら、山本リンダさんとかご一緒させていただいたときに、ステージに入った時のお客さんのつかみ方とかオーラとか、凄く華やかで、私も舞台袖で釘付けでした。その裏ではきちんとトレーニングをされているんですよね。私の歌声とかも聴いてくださって、終わったあとに楽屋に来てくださって、声をかけていただいたり。「博子ちゃんのファルセットの抜け方とかホント素敵で、あれはもう宝物の輝きだね!」って。そういうのって頑張れたりしますよね。先輩が観ててくれてる!って。

●昔はSMAPのTV番組にレギュラー出演されているときから、博子ちゃんのファンでいて、古い言い方ですが、ブラウン管の中の人、っていう遠いイメージがありました、とあるコンサートで博子ちゃんがジャズを歌っているの聴いて、このたびこのような御縁をいただいたわけですが、不思議な感がしますね。

普段でも音楽って人と人をつないでくれるってありますよね。音楽が好きなら一緒!みたいな。

●まさか出演してくださるなんて。

いえいえ、とても光栄に思っています!ビッグバンドで歌わせていただくことなんてないですから。あの高揚感はすごいですよね。みんなの魂が一つになって音がバーン!と出た瞬間とか、すごく体に響きますよね。たまんないですよね。オーケストラの魅力とまた違ってビッグバンドでは管楽器がパンチありますよね。私、管が好きだから、ウキウキします。

●特に何の管楽器がお好きですか?

トランペットです!18歳の時に魅了されたのが、ヘレン・メリル with クリフォード・ブラウン。あの時、「なに、このイントロのセクシーなトランペットは!」って(笑)。そのあとにハスキーな歌声が聴こえてくる。。。「こんな大人の世界は、大人のドロドロな恋愛をしないと出せないだろうな!」ってそんな妄想をしていましたね(笑)。

●ホント、博子ちゃんのステージって笑いがあって。ほんとユーモアのセンスって凄いなと思うのですよね。みんなで何回もバンザイ!バンザイ!って、やったり(笑)。元気をもらいに行きたいなというときは博子ちゃんのライブに行きます!といいながら、銀座Swingのライブはご無沙汰していますけど。SwingはSwingなりの別の良さがありますよね。

お客様との距離が近いので、とっても一体感があります。でもジャズのフィーリングは奥深くて、難しい。私なりの音を追求していけたらなと思っています。その成長を銀座Swingのお客様が見守ってくださっている感じですよね。

●これまで色々されてきましたが「職業はなんですか?」と聞かれたら何と答えますか。

歌手ですね。小さいころから沢山のオーディションを受けてきて沢山落ちてきて、やっとデビューが決まりました。でも、高校卒業と間近に、リストラ宣告を受けたんです。「あの娘は才能がないから、九州へ帰しなさい」って。それで、泣きながら何でもしますから、帰さないで下さいとお願いした何でもが、バラエティのお仕事でした。音楽以外のお仕事も全て、音楽に繋がると信じてやってきましたし。おかげ様で結果的にガンダムの映画の主題歌を唄わせていただいて、初めてベスト10に入って、紅白歌合戦にも、出場させて頂きました。いまも歌を唄わせていただける機会を与えて頂き、とても幸せです!

●博子ちゃんと言えば、バラドルの創始者ですもんね。

気が付いたらなってましたね。まわりの方が引き出してくださったのだと思います。人生、何が起きるかわからないなと。バラエティがあって、とても助かりましたね。

●博子ちゃんを守りたいという方が存在してくださっている。人徳ですよね。へこむこともありますよね。どのように乗り越えていくのでしょう?

もちろんへこむことはありますよ(笑)。自分でなんとか乗り越えていこうとするタイプなのですけど、厄年の時、仕事も上手くいかず、大変でした。体調もボロボロになったときがありまして、日常生活の習慣を1から変えようと。規則正しく寝起きして、バランスよく食事を摂って、軽い運動はかかさずやったり、基本的なことなんですけど、そこを気付かせてくれる良いタイミングでしたね。

●逆にそれまではどんな感じでした?バラドル時代は相当忙しかったと思いますが。。。

とりあえず食事は、「ガソリン」だと思っていました。食べないと動けないという感覚でしょうか。気持ちとしては、食べる時間があったら寝たい、と思っていましたから。実際、食べながら寝たこともありました(笑)。忙しい時期は、美味しい!と感じた記憶がなかったですね。

●仕事がとても忙しくて大変な時があったわけですけど、どっちがいいのでしょうね。

あの時期はそれで良かったのだと思います。若さや勢いがあって。アレがあったから今に繋がっているのだと。色々あったときは、生き方を変えなさい、というメッセージだったんだな、と。それから毎日20分間のストレッチをしています。1日の質が違いますね。自分がストレスに強くなったと感じてます。そんな弱っているときでも、ファンの方が新曲待ってます、とか言ってくださるので、そんな私でも必要とされているんだな、と心の底から感謝しましたね。
それまでは笑顔が曇ってたけど、辛い時こそ口角だけでも上げていようと、思いました。まずは笑顔。そうすると、後から心が付いてくるんですよね。心から感謝して笑顔でいたら、びっくりする位、仕事でもイイ事が起こり出してました。

●そういう自分をみつめなおすって大事ですよね。いつもライブで、笑顔と拍手が大好物です!って言ってますよね。

自己満足だけでは人は生きていけないので。お互いが感じあって幸せになれる、ライブってミラクルですよね。

●衣装はアイドル時代から続いているのが凄いですよね!先日のライブでの黄色いスパンコール、あれは着こなせないですよ!

あはは!アレ、新聞に載りましたね(笑)。

●黄色がお好き?

元気が出ますよね。毎年4月が近づいてくると黄色の気分になるのですよ(笑)。今年1月位からそんな気分で何で早いんだろうと思って色診断テストみたいのをやってみたら、新しいことや何かを発信したいときは黄色に惹かれると。今年は30周年の節目だし、そういうことだったんだなって。

●黄色いいですよね。博子ちゃんは白でも黒でもドレッシーなものも着こなしていると思いますが、自分が綺麗じゃないと着れないですね

あの黄色のファーは手作りなんですよ。ファーを自分で加工してボレロにしたり。スタイリストは自分でやっていたりしますので。

●好きなブランドとかは?

バラバラです。109も行くこともあますし(笑)。テレビの衣装も自分で手配してます。

●109で「森口博子だ!」って言われたりするでしょ。

マスクしているとバレないですね。あのスパンコールは新宿のサブナードです(笑)。

●えーーー!(笑) 時間がかかりますよね。

そういうの好きなんですよね。子供のころは一人でバスに乗って、よく天神へ行って買いものをして、誰に言われたからというのはなく、衣替えしたり。

●テレビでみましたけど、全てがかなりキッチリされていますよね。仕事先のHOTELの宿泊などにはスリッパは持参されていたり。潔癖症?

潔癖症(笑)。でも、緩いところもあって、まわりはそれがわからないみたい。

●私も同じで、自分でやっていて疲れちゃう(笑)。

それで自分が気持ちよくなれるなら、いいんじゃないですかね。疲れますけどね(笑)。

●日々忙しいのに、昔からお綺麗ですよね。

いえいえー。エステとかは行ったことないんですよね。整形もしてません(笑)。

●好きな食べ物はなんですか?

パスタ。あとは、創作和食とかですかね。

●料理が好きな奥さんって夫婦関係が崩れないって言いますよね。どちらかが料理好きであれば良いと思うのですが、できれば旦那さんに作ってもらえたらいいですよね(笑)。

ありがたいというかねー。私、一生懸命働きますので(笑)。

●今年30周年。そしてもうすぐアニバーサリーシングル「I wish~君がいるこの街で~」のリリース日(6/17)ですね!制作はすべて終わったのですか?

はい!作詞は初めてベスト10に入ったガンダムF91のテーマソング「ETERNAL WIND~ほほえみは光る風の中~」を書いて下さった、西脇唯さんです。作曲はAKB48「恋するフォーチュンクッキー」の伊藤心太郎さんです。すごく切なくてドラマティックな楽曲です。西脇さんにお会いして、今の心境をお話しして、書いて頂きました。「博子ちゃんのことを想って書いていたら泣けてきちゃった」というくらい、そこに魂が向っていたという作品なんですね。詩をもらったとき、私も泣けてきちゃった。社会にでると傷ついたり、納得いかないことや矛盾していることとかに、出くわすことってあるじゃないですか。だけどそれでも、みんなが傷つかないで、本当に心から笑って、日々幸せだって暮らせるように、大切なあなたがいてくれたらいいのに、という気持ちがすごくこの作品に込められていますね。まさに、今の現代社会を象徴していると思います。どんなときでも、100%自信をもっていられるって難しいじゃないですか。1ミリでも一歩を踏み出す勇気とか、歩みを常に止めたくないって思っているんです。どんなに揺らいでいても、眠れない日でも。そんな思いが込められています。

●ずっと長く歌い続けていきたいですよね。

はい、もちろんです。震災の時に自分の役割ってなんだろうと思って、「私の歌声の成分」ってなんだろうって考えたことがありました。神さまからいただいた命、声は、両親、祖父や祖母のDNA、出会った人たちの愛情、そして私が生きて感じてきた笑顔と涙が全部詰まっているんだなって思ったのです。

●それがそのまま一つのポエムとして成立しますよね。普通の会話の中から出てくるのって凄いピュアですよね。そういうところにキュンってきます。素敵ですよね。

ははは、「歌声の成分」(笑)。使命を感じます。デビュー当時はただ歌うことが好きでしたが、いまは、家で鼻歌で歌を唄っていても常に頭の中に誰かがいるのですよ。私って常に歌で人に喜んで頂きたいと考えているのですよね。そして、それが喜びなんだなと。ただ好きでやっていたことを、いまは使命だと思うようになりましたね。

●趣味は歌?

うふふ、はい!でも、難しいところなんですけど、とあるテレビで、寝る前にクラシックを聞くとよく眠れるというので、やってみたら音に入ってしまって感動して泣いちゃって、全く眠れないじゃんって(笑)。興奮してリラックスできないんですよね。クラシックでも音楽を通じて誰かと対話しているのかも(笑)。

●カラオケは?

カラオケは行かないですね。

●いま、一人カラオケが流行っているみたいですね。そういう時代なんですね。

私だったら家で鼻歌を唄う。カラオケで歌うより、生で歌っているほうが好きなんですよね。

●福岡って、スターの宝庫ですよね。

そうですよね、商人の街、祭り気質だからかな(笑)。中学校の先輩には、何とタモリさん、高橋真梨子さん、後輩に博多華丸さん、氷川きよしくんがいます!偶然にもみんな同じで。タモリさんのご自宅にご招待して頂いて、同窓会を開きました。高中森田クラブを略してTMC会(笑)。今でも可愛がって頂いています。

●本名も芸名みたいですよね。

はい、花村博美です!で、芸名をつけて下さったのが、平尾昌晃先生!

●平尾先生との御縁というのは?

NHKの勝ち抜き歌謡天国に、ボイストレーニングの先生に出演を進められたんです。その時、私は中学3年生で受験の真っ只中で、一度お断りしたのですが、母が「これまで何度も落ちてきたのだから、“チャンスのひとつ”として気楽な気持ちで受けてくればいいんじゃないの」と言ってくれて、再度連絡して受けることに。で、受けたオーディションが、素人さんと作曲家の先生がペアを組んで勝ち抜いていくという歌番組で、そこで初めて平尾先生と出会いました。そのあとにレコード会社のディレクターさんにスカウトされて、ガンダムの主題歌のオーディションを受けたところ、やっと合格したんです。その時にご縁があった平尾先生に芸名を付けて頂きました。

●素敵な出会いがあったわけですね。

先生が君の声は素敵だから大事にしなさい、と言っていただいて、とても救われました。

●そういう出会いを運に変えていく、というのも凄いですよね。“森口博子”という自然体のまま30年も凄いですよね。ほんと色々なことがあったと思いますけど。

両親が小学2年で離婚して、サバイバルな環境でした。デビューしてからも色々ありましたけど、色々ありすぎるから、乗り越えるために神様が応援しているのかなと。試練と一緒に越える力も与えてくれていると。それに、ご先祖様からも沢山守ってもらっているから、がんばるぞって思えますよね。

●その綺麗なお肌もご先祖様からいただいたわけですね。

いえいえ~(笑)。四人姉妹を育ててくれた母がいてこその生命のバトンタッチですね。

●お母さんは明るくって、綺麗で、いいところをいただきましたよね。以前にライブのトークでおっしゃっていた、「みどり荘」のアレはジョークでしょ?

ははは!あれは本当ですよ!「みどり荘」に住んでいたけど、あまりにもボロボロのアパートで。恥ずかしくて人には「グリーンハイツ」と言ってた話ですよね。

●あれを聞くたびに、なんでこんな面白いことを自虐的ネタじゃないけども言えちゃうんだろうって。そこが博子ちゃんの魅力なんだと思いますよね。

あと、床が腐ってっていて、歩くたびにタンスが傾くから「ゆっくり歩きなさい」と母から言われていたとかありましたね。子供だから飛んだり跳ねたりしますじゃないですか。ピンクレディーの「渚のシンドバッド」のマネをすると片足でこうドンドンするから、やっちゃだめ!と怒られたり(笑)。山本リンダさんも禁止令が出ました。でもアグネスチャンや天地真理さんはいいとか(笑)。激しく動かないから。

●面白くって、もうお話が終わらなくなってしまうので、それはともかく30周年記念のお話に戻りましょうか(笑)。コンサートも開催されますよね。

7/12に東京国際フォーラム、そして20数年ぶりに地元福岡で6/27にキャナルシティ劇場です。

●それは嬉しいですね~。

懐かしい曲、カバーと盛り沢山です。新曲のカップリング「いつもそばに...」はこれまで支えて下さったファンの方、スタッフの皆さん、家族、友人へ感謝の想いを込めて、作詞をしました。目の前で起こっている事も勿論ですけど、目に見えない所でも力を貸して下さっている事を忘れてはいけないと。そしてもう1曲は「ETERNAL WIND~ほほえみは光る風の中~2015Ver.」91年の曲ですが、2008年にテレビで歌った時に、反響が凄かったんです。「今の声の方が断然イイ」とか「進化した歌声に涙が出ました」「魂に響く歌声だ!」と。ネットのニュースでも取り上げられて。その感想や記事を涙ポロポロ流しながら、読んでいました。パソコンの画面が滲んで、見えない位。「今の歌声でCDにして下さい」と言うリクエストを、後追い世代の方たちからも殺到して、今回やっと実現できました。当日は、この2015Ver.をお届けするのも楽しみ!共に歩んできた皆さんと、この通過点、音楽でひとつになれたらと思います。

●生涯現役ですね!

そうですね!

●いけますね博子ちゃんのこのパワーは!

それしか考えられないですね。4歳から歌手になりたくて、卒園文集にそう書きました。子供のころは「歌手になりたい」、ではなくて、「絶対に歌手になる!」でしたからね(笑)。それ以外の自分を想像できなかったです。なのでずっと歌い続けますよ。

●山あり、谷あり、色々ありますが、その強い意志があったからそれを乗り越えることができたのでしょうね。

それにプラスして、子供の頃から私は、音楽に助けられてきたからだと思いますね。家庭の事情は厳しかったですが、どんな環境に置かれても歌を唄い続けてきたから、(嫌なことを)全部忘れることができたというのもありますね。歌を唄うだけで楽しかったし、いまはファンの方々が笑顔になってくれたり、涙してくれたりするライブが生命線です。生きる喜び、悲しみが共鳴して、肌でエネルギー交換できる、最大の居場所です。

●ずっと博子ちゃんのファンでいさせてください!

ありがとうございます!!生涯発展途上の現役で、誰かの明日の力につながる表現者であり続けます。

●いやー、一つ一つホントに石垣を積みながら夢を叶えている博子ちゃんって、これからどんな大恋愛していくのでしょうか!?(笑)

ははは!音楽ほどに震える人に出会えればいいですよね(笑)。

いつも“博子ちゃん”と気軽にお声をおかけしたくなる親しみやすさと細かい気配りのひと、このかたこそ永遠のアイドル、森口博子ちゃんです!!
博子ちゃんがもしジャズを好きでジャズを歌っていなかったら、出逢いはなかったかもしれません。透明感溢れる透き通るような白いお肌、手足は細く、スラリとしたシルエットもずぅっと変わらず、黄色いスパンコーのミニスカにリボンやフリルを可愛く着こなす博子ちゃん。変わらない姿勢はひとを思いやる優しさや謙虚さなど、いつも私は博子ちゃんにお目にかかると元気をもらいます。今年30周年アニバーサリーを迎え、久々の新曲をリリース!!更に進化するどんな博子ちゃんを魅せてくれるのか、チュウモク!!ワクワクドキドキです。

インタビュアー:佐藤美枝子

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