特集

インタビュー Vol.26
永遠の前の一瞬。美しく響くMUSICを♪ Pt.1
対談 中川晃教|小沼ようすけ

中川:おひさしぶりです。昨年のビッグバンド(ビッグバンド・フェスティバル 2014 Vol.16)以来ですよね。

小沼:そうですね。昨年のビッグバンドでアッキーの歌を初めて聴いたとき、ピュア度というか、ダイレクトに心から声が出ているなと思った。歌っているときに入り込む世界感とか時間の流れに共感できた。オリジナル曲やジャズのスタンダード「It Don't Mean A Thing」を歌っている姿をみて同じところに行けそうだなって思った。ジャンルとか関係なく、同じところを観られる人がいれば、タイム感が若干違う人もいるし、人それぞれ違うと思う。僕も色々なミュージシャンとやってきてるから何かわかるというか。経験はたくさんあるから、その人に合わせられることができるけどね。アッキーとなら無理せず同じ世界に行けると思ったよ。

中川:僕も小沼さんのオリジナル曲「Coffee Please」を聴いたときに、すごい想像を膨らませちゃって(笑)。その曲自体にああ!って何故か思って。それから、どんな人なんだろう?って。シビックで演奏されたとき(ビッグバンド・フェスティバル 2014 Vol.16)、一番うしろで観ていたのですけど、いきなりセンターに出てきて弾き始めて(笑)。ソロで、ギターを弾くってすごいなって。普段からもソロでやります?

小沼:やるよ。曲順とかトークとかその場で決めたりする自由なスタイルをやったりする。その場のインスピレーションで即興で弾いちゃったりとか。イントロは即興でそのながれで、「Over The Rainbow」になったり(笑)。今度クラシックの方と一緒に演奏するのだけど、その時は曲順も決めてきっちりやる。

中川:すごく聴きに行きたいですね。
そういえば、最近、海外に行かれていたみたいですね

小沼:33、34歳ぐらいまで休みが1年に数日しかないというのをやってきて、ここ数年は、一年に1回は(海外へ)絶対行こうと思って。

中川:え、いまおくつでしたっけ?

小沼:40だよ。

中川:えー、若く見えたので、びっくりです。僕も旅は好きですけど。

小沼:どこか行こうとか決めるまでが結構(決断の)勇気が必要だったけど。2、3週間ぐらい仕事を休んだりするから。行くとやっぱり楽しいので、一度全てリセットすると、また頑張ろうって思えるしね。

中川:いつも「ここに行く」と決まっていて行くのですか?

小沼:とにかく暖かいところに行こうと。

中川:暖かいところでどこにいこうか、と考えて絞っていくわけですね。どのぐらいの期間、行ってます?

小沼:1ヶ月だったり、2週間だったり。

中川:それぐらい行ってると、やっぱり違うでしょうね~。戻ってきたら全然違う気持ちになりますよね。

小沼:色々リセットできていいね。また来年も行きたいからまた1年間頑張ろうって思える。そういうのをここ最近繰り返しているね。今回も行くまで超バタバタで大変だったけど、やっぱ行って良かったなと思うね。

中川:今回行かれたのは、パプアニューギニアですよね。パプアニューギニアっていったら何があるんだろう?(笑)国の名前のインパクトから学校の地理で教わったのを凄く憶えてる。

小沼:首都はとても栄えてるよ。ビルとかあるし。僕の行ったところは、もっと村みたいなところ。ロッジがあって、サーフクラブもある。現地の子供たちと遊んだりしたね。

中川:凄いですね。直ぐになじみそう。

小沼:今回で3回目なんだよね。

-- スマートフォンで旅行の映像を2人で観ながら

小沼:で、この目の前が海。

中川:いやー、すごーい。何人で行ったのですか。

小沼:6人。みんなサーフ仲間

中川:言葉は?

小沼:英語。みんなやさしい。

中川:食事はどうしたのです?

小沼:ロッジで食事を作ってもらった。

中川:そのロッジはどんな感じなんだろう

小沼:プライベートな感じがいいね。僕は本を読んだり。好きな感じで過ごして。。。小学校に行ったり。村にバンドがあって(笑)。その土着的な音楽をやっている人たちとセッションしたり(笑)。そのバンドにはギターを弾く人がいた。そして、どこに行っても「ホテル・カルフォルニア」を歌う人がいる(笑)。

-- スマートフォンで音楽のセッションをした映像を観ながら

中川:想像と違う(笑)!このベンベンっていう音は何の音ですか?

小沼:竹でサンダルを叩いてる(笑)。

中川:えー(笑)。

小沼:あと、向こうで流行っている音楽スタイルがあって、ギターでベースラインを弾いたり。

-- ギターでベースラインを弾く

中川:現地の人は音楽の情報を何で得ているのですか?

小沼:オーストラリア人とかかな。そうそう、凄くいい曲があって。。。

-- スマートフォンで映像を観ながら

中川:なんか面白いですね。

小沼:耳コピーしたよ。ギターで弾くとみんな歌うんだよね。

中川:いいなー、そういう感じー。聞いているだけで行っている感じ。こういうの好きなんですよ。ほかどういうところ行かれたのですか。去年はどこに行かれました?

小沼:去年も同じところ。

中川:ギターの人ってギター1本でどこにでも行けるじゃないです。いいですよね。

小沼:向こうに行くと「日本の曲を弾いてくれ」って言われる。「故郷」とか。ポップスよりも日本らしさが出ている曲は喜んでもらえるから次行くときはもっと覚えて行こうかなと。

中川:僕たちもそうですよね。そこにしかないような音楽を聴きたくなりますよね。それって一緒ですよね。

小沼:そうだね。

中川:そうそう、凄い興味があるのが。。。サーフィンと音楽の関係って鉄板ですよね。

小沼:有名なサーファーが歌を歌ったり。ベンチャーズとか色々とサーフロックがあったよね。昔は、ジミー・ヘンドリックスだとかのサイケデリック・ロックやマイルス・デイビスを聴いてる人も多くて最近のサーフ・ミュージックとかけ離れているけど、最近はもっとゆったりとしたメロウなものに変わりつつあるよね。時代によってちょっとずつ変わってきている。

中川:小沼さんはサーフィンと音楽はもともと別の時期に始めたのですよね?

小沼:サーフィンは30歳ぐらいから始めた。

中川:そうなんですか!わりと最近ですね。

小沼:なにかライフスタイルを確立したくて。

中川:どこに住んだのですか?

小沼:葉山。

中川:えー、いいな。いまは東北の人って思えないですよね(笑)。僕も東北出身だから東北の人ってシャイというのを知っているけど、そんな感じがしないです。お仕事はご自身のリーダーライブの他もサポートとかもやっていましたか?

小沼:うん、30ぐらいまではよくやっていたね。ケミストリーとか。今井美樹さんは自分のライブにゲストに来てもらったりして。

中川:僕はいま32なんです。

小沼:僕が32ぐらいのときは「いまこの方向で良いのかな」とか悩んでいたし、新しいスタイルを築きたいなと思っていたとき。いまはようやくつかめた感じがあるよね。

中川:シビックのときはホントしびれました。音楽を聴いていて見えるものが2つあったのですよね。サーフィンなどのライフスタイルといった生き方のようなモノやとても基礎がしっかりできている故の自由さというか、なんというか大人の余裕のようなものを感じました。会う前は、日野“JINO”賢二さん(日野皓正さんの次男)と一緒にやっていたというのを聞いていたので、どういった人なのかなと思っていました(笑)。

小沼:JINOと一緒にやっていたときは、TOKUたちとやったTKY(若手ジャズメンによる5人編成バンド)の時だから10年ぐらい前だね。

中川:あー!テレビに出ていましたよね。観ていました。そうそう、何歳で秋田から東京に出てきたのですか?

小沼:秋田から出てきたときは18歳。

中川:僕は17歳のおわりごろに出てきて18歳でデビューしました。

小沼:18歳で出てきたときは、ロック少年だった(笑)。エレキを弾いていたのもロックのギタリストになりたかったから。

中川:まわりの反対は?

小沼:全くなかった(笑)。家族も音楽好きだったし。

中川:うわー、なんて自然な人なんだ。。。

小沼:アコギ(アコースティックギター)はずっと後だったね。やりはじめたのは。いまはどちらもやってるけど。

中川:凄いな。尊敬しますよ。ライフスタイルというところに目を向けたというのが、目からうろこですよ。

小沼:一時期すごく悩んでいた時期があって。ずっとこのままでいいのかと考えたり、あるとき音楽的にマニアックな方向へ進んでいって、もっとテクニックのことを突き詰めたりしたけど、何か違うなと。。。自分の目的じゃないなと。

中川:歌は?

小沼:歌ってみようと思ったことはあるけどね(笑)。

中川:じゃあ今回ツインボーカルで(笑)。

小沼:いやー、それは(笑)。ギターは弾かないの?

中川:ピアノだけなんですよ。

小沼:ライブ行ったとき、弾き語りが凄く良かったー。

中川:お越しいただいた昨年の国際フォーラムの「I sing」のときですね。

小沼:1人でああいうことができるって、それは凄いなって思うよ。

中川:18でデビューして、いま沢山のミュージカルに出させていただき、先日「Connection」という舞台があって、エンターテイメントの地下水面を辿っていくというテーマで、ミュージカルなどのエンターテイメントの起源まで遡っていくと、古くはクラシックやオペレッタになり、コール・ポーターなどによってジャズが生まれることによりミュージカルへつながっていく。そしてフレッド・アステアなどのタップダンスが生まれ、そういう歴史があって、最終的にはマイケル・ジャクソンに辿りつくといショーでした。昔からマイケルに似てると言われていたけど、自分は生まれてから一度も通過していないのでよくわからなかった。でも今回こういう機会をもらって、この歴史を理解できたのですね。全てに理由があるんだって。生まれた時代が違うけど、今の時代でかっこいいと思うものを認識するようになった。実はいまグループサウンズを調べてますね。色々と学ぶことで感性を磨くといいますか。。。

小沼:親がその辺の音楽を聴いていたから、自分も少し憶えているかな。その時代ってインターネットがなかったから、オリジナルのパワーがある。子供のころに聴いてきたタイガースとかゴダイゴとか今聞いてみるとバックのリズムとか海外っぽくてかっこいい。いまかっこいいと思っていることをやってる、というのがビシバシ伝わる。ポンタさん(村上“PONTA”秀一)はグループサウンズのレコーディングを全てやっていたからその話を聞くと、「俺はこのリズムを日本で初めてやった」とか教えてくれた(笑)。

中川:いまどこから何がきて、これができたのかというがわからない。昔は逆に情報が何もないだけに、プロデューサーや作っている人たちがわかりやすかった。

小沼:確かにね。中には自分たちのサウンドを突き詰めているバンドはいて今後の方向性までも考えているところはあるけど。だからといって、ひと昔流行った感じの音楽をやっても自分の中にはひっかからない。

中川:いまハワイ出身で売れている、ブルーノ・マーズというというのが、観れば見るほど、聴けば聴くほどマイケルが好きだったんだってわかるんですよね。いい意味で説得力があって凄く良いんですよね。日本ではあまりないなって。

小沼:ルーツだね。

中川:そうですね。自分の説得力について考えることがあって。自分のルーツをどう表現するのかというのを考えるようになってきた。そういうのが音楽の魅力なのかなと。さっきのブルーノ・マーズはマイケルっぽいと言われていますけど、これまで色々な人に音楽を提供していたのですよ。で、最近本人がデビューしたときに、「ああ、そういうことだったのか」とパフォーマンス含めてすごく納得できた部分があった。ようするにエンターテイメントなんですよ。ジェームス・ブラウンとかもエンターテイメントじゃないですか(笑)。今回も新しいコラボなので、自分となっては新たな発見が血となり肉となり。。。

小沼:昔のジェームス・ブラウンのライブ動画で、マイケルが飛び入りで入ってきて、最後にプリンスが入ってくるのがあって、それがみんな個性の出し方が凄くて。。。

-- スマートフォンで動画を観ながら

中川:ジェームス・ブラウンが「マイケル来い!」って言ってる!(笑)。あはは!今度はプリンスが呼ばれてる!

小沼:すげー!

中川:プリンスはギターだ!

小沼:うわああ(笑)

中川:プリンスとマイケルって同じ時代なんだ。

小沼:プリンスのほうが少し後だね。いやー、面白い。それぞれがエンターテイナー!

中川:ほんとですね。出会うことで生まれていくんですね。

カメラマン:Koji Ota

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